読んでたのしい、当たってうれしい。

小早川毅彦さん 麹町ビストロ 階段の途中
「魚介のグリル(アクアパッツァ仕立て)」

 散歩していたときに見つけました。本当に名前の通り、「階段の途中」にあって「今度行ってみよう」って。

 全部おいしいんですが、特にこの魚介のグリルが秀逸。店員さんが持ってきてくれた魚を見て、今日はこれにしようって決めます。

 尾頭付きの状態で魚の表面をカリッと焼き上げるから、よそでは得られない香ばしさと食感がたまりません。見た目の迫力と、食べ応えに大満足です。

 でも実は一番のお楽しみは、残ったスープでつくるリゾットなんです。魚のうまみを吸い込んだコメは極上の味わいで、いい具合に焼き色がついたチーズのおこげを、スプーンで器からこそぎ落として食べるのは至福の時間です。おなかいっぱいでも、ペロッと平らげてしまいます。

 お店の雰囲気も魅力です。隣に知らない方がいたとしても、料理を通じて自然と会話できてしまうようなところや、隣のテーブルに運ばれてきた料理を見て、「次、あれ食べよう」って言い合えたりできるような感じもいいですね。

 現役を引退したら太ってしまって、これではイカンと、2年ほどかけて20キロ減らしました。おいしいものは大好きなので、量を配慮しながらこれからも楽しんでいきたいですね。

(聞き手・鈴木麻純)

 ◆東京都千代田区麴町3の12の19(☎03・5213・4445)。5500円(ディナータイム時。リゾット追加は2200円)。(月)~(金)は(後)6時~10時、土曜は5時半~10時(月・水・金は午前11時半~午後2時も)。原則日曜、祝日休み。


 こばやかわ・たけひこ 元プロ野球選手。PL学園、法大を経て広島入団。1984年に新人王、87年に勝利打点王を獲得、「赤ヘルの若大将」と呼ばれた。97年、ヤクルトに移籍。現在は野球解説や講演会などで活躍中。

 

 

 

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