水戸元祖 天狗納豆@水戸
茨城といえば納豆というイメージをつくったのが水戸の「天狗(てんぐ)納豆」。
岩槻は、65の人形工房が点在する「人形のまち」だ。江戸時代、栃木の日光東照宮を造った工匠が、人形の材料である桐(きり)の木の粉と、顔料を溶くのに適した水が手に入るこの地で人形作りを始めたと言われる。3日のひな祭り用の人形を無事出荷し、町はほっと一息ついたような静けさだった。
人形師の飯塚孝祥さん(69)は、土台を作り、衣装を着付けてひな人形を完成させる技術を受け継ぐ4代目。高校卒業後に父の後を継ぐと決め、3年間人形問屋で働いた。その時に、お客の好みは多様で移り変わることを実感し、今も人形作りに生かしている。金刺繍(ししゅう)や古典柄など年約100柄の衣装を京都に発注する。
土台である桐の木材に、手際よく布を重ねていく。錐(きり)のような道具を衣装の袖にスッと当てると、ふっくらとボリュームが出た。それが明治初期に創業した初代、由蔵から続く技だ。
年間約千体手がける。「おじいさん、おばあさんや両親が、孫や娘に寄せる思いを込めて、1体1体作っています。だから手が抜けません」
(文・写真 西村和美)
◆さいたま市岩槻区本町5の12の26(TEL048・756・2286)。岩槻駅。購入は、川口市の隆和堂川口人形工房店など。