水戸元祖 天狗納豆@水戸
茨城といえば納豆というイメージをつくったのが水戸の「天狗(てんぐ)納豆」。
200年以上の伝統がある高崎だるま。養蚕が盛んだった群馬県で、高崎市豊岡・八幡地区では冬の内職としてだるま作りが広がり、いまは全国のシェアの大半を占めている。県達磨(だるま)製造協同組合に加盟する工房は約50軒。その一つに堀口だるま店がある。
今月上旬。店の内外にだるまが所狭しと並んでいた。3代目の堀口偉男(よしお)さん(55)は、7年前に先代の父が病気で倒れ、大手電機メーカーの営業から転身した。息子で4代目の俊(しゅん)さん(32)は一足早く見習いになっていたため、「実は息子のほうが先輩なんだ」と偉男さんは笑う。2人で試行錯誤した濃い赤色と丁寧に描く顔が同店の売りだ。
色を塗る外作業は親子で、顔描きは偉男さんの妹の香代子さんらが室内で担当。計5人で年間1万個以上を制作している。上州名物の空っ風は身にこたえるが、塗料を乾かすには最適だ。中一日乾かし、完成までに3~4日かかるからこそ、「一つ一つ心を込めて作る」。職人の思いがこもっただるまは、今度は誰かの願いを宿すため人々の手に渡る。
(文・写真 星亜里紗)
◆群馬県高崎市八幡町602(TEL027・343・6231)。群馬八幡駅。購入は、1月1日、2日の高崎だるま市やネット通販などで。