秋山寛貴さん(お笑い芸人)
「マスク」(1994年) 何をやってもうまくいかない主人公・スタンリーがマスクをつけると、ハイテンションな超人に大変身し、アパートから外出するために大暴れする。
「マスク」(1994年) 何をやってもうまくいかない主人公・スタンリーがマスクをつけると、ハイテンションな超人に大変身し、アパートから外出するために大暴れする。
「赤毛のアン」は、奇想天外な発想を持つアンが人と会って成長していく話です。僕は、子供のころにアニメを見て好きになり、20代半ば過ぎに、カナダのドラマを映画化した完全版の上映があるということで映画館に見に行きました。
アンの生まれ育った環境はかわいそうで、ふびん。マシュウとマリラにひき取られても失敗が多くて、「2日として何も起こらなかったことがない」と言われてしまう。でも、アンは一瞬一瞬を大切に生きていて、笑わせようとしていないのに、ピュアな思いから出た言葉が周りの人を笑わせる。アンは人を楽しませる天才で、そのおかげで周りも明るく生活できる。関わる人たちもそれを感じてかけがえのない家族になっていくんですね。アンみたいに生きたい。自分も家族になったような気持ちで見ていたのかもしれません。
映画の中で、アンの恩師であるステイシー先生が「明日は常に新しい日。失敗はないわね」というようなことを言うんですよ。僕は失敗が多いので、謝ることが多い。でも、みんなのおかげでなんとか生きている。今日失敗したって、明日がんばればいい。毎日この言葉を思い出しています。
絵に描いたのは、「グリーンゲイブルズ」の家に来て間もない13歳の頃のアンです。もしアンが自撮りしたら、こうなるんじゃないかなと。帽子の後ろには家やマシュウ、マリラが隠れている。自分がその中にいたとしたら、牛として見守っていたかも。環境を吹き飛ばし、泣き、笑い、率直に感情を表現して成長するアンを、家族の一員として誇りに思った映画です。
(聞き手・栗原琴江)
監督=ケビン・サリバン
原作=ルーシー・M・モンゴメリ
製作=カナダ 出演=ミーガン・フォローズほか うど・すずき
1970年生まれ。6月にYouTubeで「キャイ~ンのティアチャンネル」を開設、毎週更新している。 |