ふじのくに茶の都ミュージアム
稜線が白く浮き上がる富士山の手前に、緑の3本線で茶畑を表現した。数本の線を組にした「吹き寄せ」の縦じまは、小堀遠州が提唱した「綺麗さび」を意識。
「難しそう」なクスリ 知れば「楽しい」
字体からして弾んだ気持ちになる「楽」の字。と思ったら青い丸の上には、くさかんむりがついていた……。
江戸期から薬問屋が多く、今も医薬品関係企業が集まる日本橋に2012年にできた「くすりミュージアム」。製薬大手の第一三共が開設した体験型施設だ。研究室を思わせる館内では、薬の歴史や作用の仕組みをゲームやパズルもまじえ、楽しみながら学べる。
ロゴマーク制作を担当した電通の堤裕紀さんのねらいは「大事だけれど難しそう」という薬のイメージをぬぐい去ることだったという。
青い丸と左下の赤い棒は虫眼鏡。薬について理解を深め、同時に楽しむことを表現した。青い色は静脈、赤は動脈を示す。体内に入った薬が血管を通じて作用するように、ここで得る薬に関する知識が吸収されることをイメージした。
館内には、虫眼鏡のレンズ部分をくりぬいた顔出しパネルもある。第一三共広報の渡邉佑哉さんは「結構好評でSNSにアップしてもらったりしています」と話した。
◆くすりミュージアム 東京都中央区日本橋本町3の5の1(問い合わせは03・6225・1133)。入館は1日3組(各組最大10人)まで、要予約。午前10時半~11時45分、午後1時半~2時45分、3時半~4時45分。原則(月)、年末年始休み。