水戸元祖 天狗納豆@水戸
茨城といえば納豆というイメージをつくったのが水戸の「天狗(てんぐ)納豆」。
東京・銀座の目抜き通り「晴海通り」に面するビルの3階に店を構える。4代目店主の高橋純さん(69)と、次男で後継者の翔さん(34)ら、「カッター(裁断師)」と呼ばれる技術者5人が対面販売をし、採寸から納品までを手がけている。
純さんによると、店の始まりは1890(明治23)年ごろ。横浜の外国人から裁縫を習った初代が銀座で開業したという。純さんと翔さんは仕立ての技術を国内で学んだあと研鑽(けんさん)を積むため、純さんは英国で約1年半、翔さんはイタリアで3年間修業した。かつて銀座にも数多くの注文洋服店があったが、今では本格的な店はわずかという。創業から続く手作業の仕立て技術を絶やさぬよう2003年から「縫製技術教室」を開講。約10人は卒業後も裁断師、裁縫師として店に勤める。
顧客の体の十数カ所を採寸し型紙におこす際、目視でつかんだ特徴を「体形補正」に反映し生地を裁つ。このこだわりを純さんは「ブリティッシュでもイタリアンでもありません。『タカハシ』の洋服です」。
(文・写真 尾島武子)
◆東京都中央区銀座4の3の9の3階(TEL03・3561・0505)。午前11時~午後7時((土)は6時まで)。(日)(祝)(休)休み。銀座駅。