読んでたのしい、当たってうれしい。

おんなのイケ麺(めん)

島田珠代さん
「祇園 京めん」のたぬきうどん

「祇園 京めん」のたぬきうどん
「祇園 京めん」のたぬきうどん
「祇園 京めん」のたぬきうどん 島田珠代さん

 京めんさんのたぬきうどんは、私の文明開化やったんです。新喜劇の若井みどり師匠から「たぬきうどん、おいしいから食べてみ~」って、薦められて。それまでは、透き通るようなおだしが一番、ずっとかけうどん専門やったんで、初めて具の入ったうどんにはまりました。

 刻んだおあげと九条ネギが入った温かいおうどん。あんかけのおだしがとってもおいしい。ショウガを多めに入れていただいて、汗をかきながら、公演の合間に食べています。祇園花月で公演がある時は、いつも楽しみにしています。

 私が新喜劇に入ったころは、若手はとても忙しかったんです。3人のお姉さんのお着替えに、お茶わんを洗ったりして、とにかくやることがいっぱい。時間もお金もなかった当時、劇場近くの立ち食い店に走っていって、ずずーっとうどんをかきこんで、ああ、やっと食べられた、私のごはんって。それからずっと、うどん娘。楽屋でも「またうどん食べてる」って言われます。

 うどんは、私にとって嗜好品なんです。お酒のおつまみは、うどん。食後はスイーツではなく、うどん。いくらでも食べられちゃうから、1回に3玉までって決めてます。

(聞き手・三品智子)

 ◆京都市東山区祇園町北側323の1階(問い合わせは075・561・7347)。
  950円。
  午前11時半~午後9時(8時半ラストオーダー、コロナ禍により営業時間を変更中)。
  無休。


 しまだ・たまよ お笑い芸人、吉本新喜劇メンバー。大阪府出身。
 なんばグランド花月、よしもと祇園花月などの舞台公演のほか、テレビドラマ出演など、幅広く活動。1月24日~30日、吉本新喜劇公演(京都・よしもと祇園花月)に出演予定。

(2023年1月5日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。記事・画像の無断転載・複製を禁じます。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)

おんなのイケ麺(めん)の新着記事

新着コラム

  • 美博ノート TKMIX―1 アメリカをも魅了した青のタイルを集めて作った「青の世界」

  • 気になる一品 ミルクアーモンド(森美術館) 東京・六本木ヒルズの巨大な蜘蛛の彫刻で知られる仏出身で20世紀を代表する美術家ルイーズ・ブルジョワ。この彫刻が抱える卵をイメージしたお菓子が「ミルクアーモンド」だ。

  • 私のイチオシコレクション 文化学園服飾博物館 12月5日から始まる「あつまれ! どうぶつの模様」展では、動物をモチーフにした衣装や装飾品、タペストリー、帛紗などの染織品が一堂に会します。同じ動物でも地域によって表現方法や意味合いが違うので、共通点や相違点を探りながら見るのがおすすめです。

  • 建モノがたり はくすい保育園(千葉県佐倉市) 印旛沼に近い千葉県佐倉市の丘陵地。山林に囲まれた県道を車で進むと、ガラス張りの建物が目にとまる。子どもたち60人が入園できる「はくすい保育園」だ。