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ジェシー・アイゼンバーグ初監督作品『僕らの世界が交わるまで』より、製作のエマ・ストーンが、自身の製作会社の初製作作品に選んだ本作の魅力を明かすコメントが到着、あわせてエマが魅力のひとつとして語るキャラクターたちのさまざまな表情をとらえた場面写真が解禁された。
2022年サンダンス映画祭でのワールドプレミア上映を経て、第75回カンヌ国際映画祭批評家週間のオープニング作品に選出された本作は、『ソーシャル・ネットワーク』(10)でアカデミー賞Ⓡ主演男優賞にノミネートされた経歴を持つ俳優、ジェシー・アイゼンバーグの初長編監督作品。『ソーシャル・ネットワーク』で多数の主演男優賞にノミネートされ、人気を博した俳優ジェシー・アイゼンバーグが、初めて長編作品の監督・脚本を務めた本作。製作・北米配給をA24が務めたこともあり、日本でも映画ファンからの期待の声が大きくあがっている。さらに、エマ・ストーン、デイブ・マッカリーが創立した映画/TV製作会社「フルート・ツリー」も製作を担当。2020年に創立されたばかりの「フルート・ツリー」だが、本作が初の製作作品となったほか、同じくA24との共同プロデュースとなるティルダ・スウィントン主演『Problemista』(原題)や、エマ・ストーン自身が主演を務めるテレビドラマ「The Curse」など、様々な映像作品に意欲的に参加している。
『ラ・ラ・ランド』でオスカーを獲得し、現在『哀れなるものたち』でも2度目のオスカー受賞が期待されている、今やハリウッドを代表する女優の一人となったエマ・ストーンは、ジェシーとは『ゾンビランド』シリーズで共演して以降、親交が深い。以前からジェシーが書いたショートストーリーや戯曲、『ニューヨーカー』誌に掲載された作品が大好きだったと語るエマが、フルート・ツリー初の製作作品に本作を選んだのは、インフルエンサーが瞬時に生まれ、政治的関与が高まり、家族の絆がもろくなっている現代において、家族に対するジェシーの爽快なまでの率直でユニークな視点に魅了されたからだという。
「ジェシーが脚本を書いたと聞いてわくわくしたの。この脚本に圧倒された。物語にはジェシー本人があちこちに垣間見える。とても個人的な環境から生み出されているわ。それに、複雑さと人間性がふんだんに描かれ、驚くほど具体的なのは、彼の文章による表現力のなせる技ね。ジェシーの脚本は面白くて辛辣になることがあるけど、決してシニカルではない。彼がつくる登場人物は、実生活で私たちがそうであるように奇妙で度を越していて、そして愛すべき存在なの」と、ジェシーの脚本家としての才能を称賛している。
しかし、エマは何よりも、これまでにないストーリーに衝撃を受けたと話す。「自分の息子と理解し合えないからと言って息子の身代わりを求める母親の物語なんて聞いたことがなかった。エヴリンとジギーが互いの身代わりのような存在を見いだし、この普通でない関係性を通してふたりが距離を縮めていく様子がとてもいいと思った。母と息子の関係を考察するための痛烈で独特な方法だと気づいたの」
多くを語らない簡潔なストーリーテリング、悪びれることなく刺々しい態度をとる登場人物たちに魅力を感じたと語るエマだが、同時に、観客に解釈をゆだねるエンディングにも高揚したという。「ジェシーは、最終的に物語の要所要所を合わせた以上のものがもたらされるようにストーリーを構築している。それが、作品を魅力的にしている理由のひとつなの。ジェシーが書く戯曲と同じく、最後にインパクトを与えるために声高で劇的なクライマックスにする必要はない。すべてはエヴリンがジギーとつながりを感じる瞬間に向けて構築されている。次の夕食をふたりが口論せずに食べられるかどうかにかかわらず、その瞬間がすべてなの」
ストーリー、キャラクター、エンディング。ユニークな視点から得られる独創性でエマ・ストーンの心を射止めた、ジェシー・アイゼンバーグの“親子”の物語をぜひとも劇場で見届けてほしい。
エヴリンの真っ赤な車で学校まで送り届けてもらうジギーの姿や、なにかを見つめておだやかな表情を浮かべるエヴリン、恋心を寄せるライラの隣で弾き語りをしているジギーなどがとらえられている。本作で彼らがどのように周囲とかかわり、行動していくのか?エマの心を掴んだ“奇妙で度を越していて、愛すべき”キャラクターたちの言動に注目だ。
2024年1月19日(金)TOHOシネマズ シャンテ他全国公開!