ライブ会場のケータリングで出会ったうどんです。もう何度も食べているのに、毎回感動するほどおいしくて。小田和正さんのツアーで訪れた、香川県さぬき市の野外会場、テアトロンで食べたときが思い出深いですね。瀬戸内海の刻々と変わる景色を見ながら食べた、特別な味が忘れられません。みんなが笑顔で食べている姿が今も浮かんできます。

　店主の方が目の前で釜ゆでしてくれる麺は、ほれぼれするほどつやがあって、小麦の風味も豊か。濃くて甘めのぶっかけのおだしやいりこだししょうゆと、だしの違いやトッピングで何杯も楽しめます。

　会場に着いてまず何か１杯食べて、すだちうどんは本番前に食べるんです。直射日光が照りつける中でリハーサルを終えた体に、冷たいかけだしがすーっとしみわたる。スライスしたすだちでビタミンＣを取って、「よし、本番いくぞ！　西日にも負けないぞ！」とテンションが上がるパワーフードです。

　このうどんを知ってからさぬきうどんにハマって、高松の知人とうどん巡りもしました。食べるとうどんが好きになりますよ。

　◆香川県坂出市富士見町１の８の５
　（問い合わせは０８７７・４６・３８８２）。
　５４０円（夏季催事限定品）。
　通販は「究極のさぬきうどん」３００グラム３袋（かけだし・つけつゆ付き）１６２０円ほか。

　きんばら・ちえこ　バイオリニスト。
　数多くのアーティストのストリングスサウンドを担う。チェリスト・笠原あやのとのデュオ「トレジョワイユ」初のミニアルバム「お名刺がわり」をリリース。

日の出製麺所
https://www.hinode.net/