つめをぬるひとさん(爪作家)
「アフター・ヤン」(2021年) 「テクノ」と呼ばれる人型ロボットのヤン、中国系の養女・ミカ、養父母が暮らす近未来が舞台です。
「アフター・ヤン」(2021年) 「テクノ」と呼ばれる人型ロボットのヤン、中国系の養女・ミカ、養父母が暮らす近未来が舞台です。
ハリネズミのヨージックは星空を見上げたり、気になるものがあれば突っついてみたり、好奇心旺盛。自然の美しさに敏感なんです。自然物をモチーフにジュエリーを作っている私たちは、この感性に共感を覚えました。
映画の製作方法を解説する展示を見て、より一層このアニメーションのファンになったんです。動物たちはプラスチック板のような素材の体のパーツからできていて、ガラスの層の中に置いたものを上から撮影しています。置く層を変えることで遠近感を表現しているんです。
この作品は、ヨージックが一緒に星を数えようと子グマの所へ行く道中の物語。色んな出来事を経て、到着する頃には魂を抜かれたような顔をしています。霧に入る前と後では人生観が変わるようなことが起きている。可愛さと映像美だけでなく、短い話の中に深いテーマが隠されていると思いました。
ヨージックは川に落ちたとき、あきらめたかのように流れに身を任せます。死を覚悟するほどの出来事を経て見る星空は、きっとそれまでとは違って見えたんじゃないかと思うんです。キラキラして見えたのか、モノクロのように感じたか、わからないですが……。
見え方や感じ方が変わっていく。そんな星空を、「星」シリーズのピアスで作りました。色々な色みに見える空に輝く星のように、イエローゴールド、グリーンゴールド、ピンクゴールド、ホワイトゴールド、プラチナ、シルバーの6種の金属で表現しています。
(聞き手・深山亜耶)
監督=ユーリー・ノルシュテイン
製作国=ソ連
脚本=セルゲイ・コーズロフ 声の出演=アレクセイ・バターロフほか プフッツェ
北康孝、賀来綾子の夫婦2人で、身近にある自然物や現象をモチーフとしたジュエリーのデザインから制作まで行う。 |