秋山寛貴さん(お笑い芸人)
「マスク」(1994年) 何をやってもうまくいかない主人公・スタンリーがマスクをつけると、ハイテンションな超人に大変身し、アパートから外出するために大暴れする。
「マスク」(1994年) 何をやってもうまくいかない主人公・スタンリーがマスクをつけると、ハイテンションな超人に大変身し、アパートから外出するために大暴れする。
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ニューヨークのファッション界で活躍するアイリスという女性のドキュメンタリーです。広告モデルになったり、化粧品会社の企画に携わったり、彼女は94歳でバリバリに働くんです。すてきなご自宅や100歳の夫との愛まで映し出していて、スクリーン中がカラフル!
彼女はもともとインテリアデザイナー。世界中でアクセサリーやビンテージの洋服、民族衣装を集めていて、それらを組み合わせることで自分のスタイルを突き詰めている。大きなメガネと大ぶりの腕輪がトレードマーク。彼女のポップなセンスは、80歳を過ぎて世界から注目を集めるようになるんです。
アイリスが腕輪を選んで着け替えるシーンがありますが、すごく分かる。私もシノラー時代、腕輪をたくさん着けていたけれど、むやみに着けている訳じゃなかった。自分で作ったものにファンからもらったものを挟むとか、自分の中で物語を作って着けていたんです。アクセサリーの物語性は大事なこだわりですね。
「服のデザインを見ればどんな時代だったか分かる」という彼女の言葉も印象的。確かにそうで、今も暗い出来事があると、流行のトーンもやっぱり暗くなる。明るいものが売っていないなら、私は衝動的に自分で作っちゃいます。
イラストには94歳の自分を描きました。着たいものを着る、人と違うことの方が美しい。そんな「オリジナルな生き方」をしたいなって、アイリスに勇気をもらったから。
聞き手・渡辺香
監督・撮影監督=アルバート・メイズルス
出演=アイリス・アプフェル、カール・アプフェル、マーガレット・ラッセルほか
しのはら・ともえ
90年代、自身によるデコラティブな「シノラー」ファッションがブームに。3月8日、アルバム「☆ALL TIME BEST☆」を発売する。 |