新訂万国全図 東半球・西半球(写)
日本が中央に。江戸の最先端世界地図。
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中色縮緬地御所解文小袖(なかいろちりめんじごしょどきもんこそで) |
大名家の装いには身分や場面に応じた細かい決まりがあったが、普段着には好みに応じた色や文様が使われた。本展では尾張徳川家の遺品などから、装束や調度品115点を展示。時代を彩ったおしゃれを紹介する。
中色と呼ばれる鮮やかな水色の小袖は、14代・慶勝(よしかつ)の正室、貞徳院矩姫(ていとくいんかねひめ)が準正装として着用していた。縮緬地に「源氏物語」の「花宴(はなのえん)」と「賢木(さかき)」の場面を表す桜や松、御殿などが刺繍(ししゅう)されている。
古典文学を題材にした文様を「御所解文様」と呼び、大名家の女性の小袖によく用いられた。知的教養も美しさの条件と考えられていた。
この小袖の図案「小袖雛形」も同時展示。姫君からの細かい注文が記されており、強いこだわりがうかがえる。