新訂万国全図 東半球・西半球(写)
日本が中央に。江戸の最先端世界地図。
岐阜県美術館開館35周年を記念した特別展。本展では、1980年代に商業メディアを通して展開したアートを振り返り、2020年代の未来のアートの役割を考える。
本作は、同館館長で段ボールアートで知られる日比野克彦の造形作品だ。段ボールやボール紙を重ね貼りした上に、飛行機の玩具を描いている。同館開館と同じ82年、商業施設パルコが主催した第3回日本グラフィック展で大賞を受賞。一躍、脚光を浴びる。当時、アーティストは、百貨店やポスター、雑誌の表紙など企業との共同制作が盛んになり、新たな表現の場を獲得していった。
「アートが文化の発信源として求められた80年代。本作は時代の顔となった」と学芸員の廣江泰孝さん。