新訂万国全図 東半球・西半球(写)
日本が中央に。江戸の最先端世界地図。
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プラハ国立美術館蔵 ©National Gallery in Prague 2016 |
16~17世紀にフランドル地方で活動したブリューゲル兄弟。今展では、同時期に花開いたバロック絵画と併せて紹介する。
本作を手がけたのは兄のピーテル・ブリューゲル2世。雪が降る中、荷物を運ぶ人や、凍った川で遊ぶ子どもが描かれる。風俗画かと思いきや、左端にキリスト誕生を祝う「東方三博士」の姿が。高名な画家だった父の忠実な複製だ。同じ主題でも、他の画家が博士らを画面の中心に配置したのに対し、父は全く異なる構図で描き、見る者の意表をついた。
謎解きのような作品の数々は評判を呼び、注文が相次いだ。ピーテルは複製を多く制作し、ブリューゲルの様式を広げることに貢献したのだ。