新訂万国全図 東半球・西半球(写)
日本が中央に。江戸の最先端世界地図。
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1896年 OZAWAコレクション |
文芸誌「ラ・プリュム」の宣伝用として発行されたカレンダー。画面下の暦は小さく実用的とはいえない。鑑賞目的だったことがうかがえる。
ミュシャの作品には、円形の装飾パーツが多く登場する。本作でも、女性の背後にある円形には十二星座を、暦の両脇の円内には、昼を象徴するヒマワリ、夜のケシとともに太陽と月を描き、配置している。暦ということを意識し、関連するモチーフと円形とを巧みに組み合わせたデザインだ。
また、横顔を見せる女性の髪は「ミュシャ・マカロニ」と呼ばれ、波が渦巻くような特有の表現。背景に施された繊細な装飾と調和し、エキゾチックな雰囲気の女性を際立たせている。ミュシャ・スタイルを凝縮した作品といえる。