新訂万国全図 東半球・西半球(写)
日本が中央に。江戸の最先端世界地図。
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20世紀 モロッコ 26センチ四方 |
リズミカルな図形の反復に、無限の美が広がる。
幾何学模様がタイルに使われ始めたのは、11世紀の中東地域。イスラム教では偶像崇拝が禁止のため、人物や動物を描くかわりに、多角形で構成した図案でモスクの壁面を彩った。
多くの色を用いようと、カットした単色のタイルをモザイク状に組み合わせた。本作は20世紀のものだがその典型で、ひし形や三角形に八芒星(ぼうせい)が交じる。「こつこつと作業を重ねることは祈りにも似ている」と広報部の尾之内明美さん。その後、ヨーロッパを経て明治時代の日本へと伝わる幾何学模様のタイル。今展では独自に発展する技法やデザインを一望する。