新訂万国全図 東半球・西半球(写)
日本が中央に。江戸の最先端世界地図。
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1864年、鯨と海女の研究室(個人)蔵 |
海とともに生きる人々の営みや歴史を伝える「海の博物館」。海女を題材にした浮世絵の実物や復刻版、パネル約45点を展示し、海女の習俗や伝承などを紹介する特別展が開催中だ。
海女の描写には、海に飛び込み潜る様や腰布を絞る姿など繰り返し描かれたポーズがある。
本作は、源氏物語のパロディー「偐(にせ)紫田舎源氏」にヒントを得たとされる3枚続きの作品の左の一枚。海女の動きがダイナミックで目を引く。赤い腰布の間からは太ももがのぞき、波しぶきも豪快で躍動感がある。
一般的に海女のイメージとして思い浮かぶ白い磯着は、明治後期から大正時代にかけて普及し始めた。それまでは、上半身は裸で腰に布や蓑(みの)を巻くか、全裸で潜っていたという。
会場では作品の全体図をパネルで紹介している。