新訂万国全図 東半球・西半球(写)
日本が中央に。江戸の最先端世界地図。
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書籍群 |
文字の決まり事を嫌い、水墨が生み出す「線」の美しさのみで勝負をしようと、書家から抽象画家へと歩んでいった篠田桃紅。しかし一方で、文字の仕事は多く舞い込んでいた。小説や詩、新聞コラムの題字のほか、商品のロゴ、映画のタイトルなど、媒体も幅広い。本の場合は、必ず作家の原稿を読んでから取りかかったという。文字の提供は自らの表現の場ではなく、あくまでも「仕事」として割り切ったものだった。
抽象画家として現在も活動を続ける桃紅だが、抽象画には書家・桃紅が表れていると学芸員の宮崎香里さんは言う。「桃紅の線は、どこまでも書家の線。四角い形ですら、塗るのではなく、線を引くように描くのです」