「イノダコーヒ本店」のレモンパイ 約10年前にライブで京都に行ったとき、友達に誘われてイノダコーヒに行ったんです。高田渡さんの「コーヒーブルース」の歌詞に出てくる、三条堺町のイノダ。
地元・千葉の名産、落花生が練り込まれたあんが詰まっていて、食べると地元で過ごした時間を思い出します。父が演歌歌手で、頂き物としてもよく食べていました。幼い頃は、「甘くておいしいお菓子」だったのですが、大人になるにつれて県内の至る所で販売されていることを知り、「千葉の名物なんだ」という誇らしい存在になりました。あたたかいお茶と一緒にいただくのが、僕にとっての定番です。落花生の形をした箱も可愛らしくて、長く使いたくなりますよね。子どもの頃、おもちゃのカードやキーホルダーを入れていました。実家では、今もいろんな場所で箱を活用しています(笑)。
現在は東京で暮らしています。千葉まで帰ろうと思えばすぐに帰ることができる距離ですが、実は遠く感じることもあります。「今の状態で帰って、家族は喜ぶのかな」「歌手としてもっと大きくなってから帰ろう」。帰りたい気持ちはあっても、まだ胸を張って帰れないんです。そんな中、ぴーなっつ最中を食べることで、千葉を感じることができます。故郷に「帰して」くれる、大事な架け橋なんです。
みなさんにおすすめしたい、とてもおいしいお菓子。歌手人生の原点である千葉を思い出させてくれる、大切な存在です。
(聞き手・田中沙織)
◆千葉県成田市の本店など、県内を中心に29店舗。
1個150円。8個入り1450円ほか。
問い合わせは0120・482・074(平日 午前9時~午後5時)。
オンラインショップでも購入可。
にいはま・れおん 演歌・歌謡歌手。
1996年生まれ、千葉県白井市出身。
両A面シングル「捕まえて、今夜。/どんなに愛したとしても」を、ジャケットとカップリング曲の異なる5タイプで発売中。