ふじのくに茶の都ミュージアム
稜線が白く浮き上がる富士山の手前に、緑の3本線で茶畑を表現した。数本の線を組にした「吹き寄せ」の縦じまは、小堀遠州が提唱した「綺麗さび」を意識。
タバスズキリュウ、ゲームキャラ風に
つぶらな瞳のキャラクターが印象的な福島県立博物館のシンボルマーク。フタバスズキリュウがモチーフの原案は2016年、奈良市の専修学校でビジュアルデザインを学んでいた上平瑠菜さん(22)の作品だ。
18歳以下を対象に全国から募集、1043点の中から大賞に選ばれた。福島とは縁がなく同館を訪れたこともないが、調べた結果、いわき市で化石が発見されたフタバスズキリュウの全身骨格レプリカが展示の目玉と知った。
大のゲーム好き。キャラクターのように子どもも親しみやすい、かわいいデザインを目指した。原案をもとに、選考委員でもあった渡邊晃一・福島大教授らとやりとりし、ブラッシュアップ。首長竜が抱えているのは当初館名を記したプレートだったが、福島県の形を描き込んだ卵になった。
完成までの過程ではフタバスズキリュウが大人っぽくなった案もあったが、上平さんは譲れなかった。「リアル風になると子ども向けにならないと思い、頭は大きい方がよいのではと提案しました」
◆福島県立博物館 福島県会津若松市城東町1の25(問い合わせは0242・28・6000)。午前9時半~午後5時(入館は30分前まで)。月曜、祝日の翌日(土日の場合は除く)、12月21日、年末年始休み。11月4、24日は臨時開館。