ふじのくに茶の都ミュージアム
稜線が白く浮き上がる富士山の手前に、緑の3本線で茶畑を表現した。数本の線を組にした「吹き寄せ」の縦じまは、小堀遠州が提唱した「綺麗さび」を意識。
形や色のバリエーション無限
江戸時代以降の広告に関する資料約32万点を収蔵、展示するアドミュージアム東京は広告大手・電通が創設した吉田秀雄記念事業財団が2002年に開館した。
17年のリニューアルを機に刷新されたロゴマークは、当時電通社員で現在はフリーで活動する上西祐理さん(34)が手がけた。アルファベットの「A」と「D」を重ねたシンプルなデザインだが、これはあくまで基本の形にすぎない。
Aは二等辺三角形または直角三角形で「×」の模様(クロス柄)、色は暖色系の4色を基本とした暖色系。Dは半円プラス四角形でドット柄、寒色系。これらのルールの範囲内ならば形状や柄の大きさ、色の組み合わせを変えられるようにした。
「時代や意識の移り変わりとともに変化、進化していけるロゴにしたかった」と上西さんは話す。館名に下線を引いたのは、館名を広告のキャッチコピーのように印象づけるためだ。
提案した際「カラフルでかわいい」という声が多かったロゴは、形と色を柔軟に変化させながら館内の壁面にモーション・デザインとして映し出されている。
◆アドミュージアム東京 東京都港区東新橋 1の8の2 カレッタ汐留内(問い合わせは 03・6218・2500 )。当面の間、火~土の正午~午後4時。予約制。10月1日まで休館中。