ふじのくに茶の都ミュージアム
稜線が白く浮き上がる富士山の手前に、緑の3本線で茶畑を表現した。数本の線を組にした「吹き寄せ」の縦じまは、小堀遠州が提唱した「綺麗さび」を意識。
地元大のゼミ生 デザイン案競作
北海道の自然、歴史、文化を総合的に紹介する北海道博物館は、前身の北海道開拓記念館と道立アイヌ民族文化研究センターが統合し、2015年4月に開館した。
開館を前にロゴマークとポスターのデザインを引き受けることになったのは札幌市立大デザイン学部の武田亘明(のぶあき)准教授(62)の研究室。同大は実践的な就業体験を行う「コーオプ教育」を行っており、当時3年のゼミ生9人が参加した。
開拓記念館の見学や、学芸員らと打ち合わせを経て全員が案を作成、互いに意見交換してブラッシュアップした後、プレゼンテーション。選考委員会の投票で決定したのが、松谷(まつや)萌さん(27)の案だった。
モチーフは、新しい館に引き継がれた開拓記念館の外観だ。れんが造りが特徴的で「森のちゃれんが」の愛称で親しまれる姿をシンプルに表現、色も赤茶色に統一した。
卒業後、印刷・出版会社の営業職として働く松谷さんは「デザイナーらと仕事をする際、この時の経験が生かされています」と話した。
◆北海道博物館 札幌市厚別区厚別町小野幌53の2(電話011・898・0466)。[前]9時半~[後]5時(10月~4月は4時半まで、入館は30分前まで)。原則[月]、年末年始休み。22日(日)まで臨時休館。