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「NO WHERE, NOW HERE.」~葛西亜理沙さんの街の写真たち(シリーズ第1回)

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朝日新聞の金曜夕刊の連載<PrintShot>は、朝日新聞紙面などで活躍する写真家たちの近作を数点ずつ紹介し、撮影の一瞬を記してもらう新企画。2番目のシリーズは葛西亜理沙さんが街で撮った写真たちで、シリーズのタイトルは『NO WHERE, NOW HERE. 』。その第1回を、どうぞ。

 

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 旅するように写真を撮っている。異国の地に足をのばして撮ることも多いが、家の周辺や知っている街でもカメラを持つと景色が変わる。見て、感じて、想像して心を澄ます。心の中で旅して撮ると世界が変わって見えてくる。

 

■アーティストプロフィール

葛西 亜理沙/Arisa Kasai 写真家。横浜生まれ。青山学院女子短期大学英文科、San Francisco State University 芸術学部写真学科卒業。帰国後、肖像写真家の巨匠・坂田栄一郎に師事。2010年より独立。フリーランスとして東京を拠点に、ポートレイト、旅、ファッション、広告などの撮影を中心に活動。写真撮影と共に動画撮影も手掛け、旅のエッセイも執筆している。個人の精力的に作品を制作し、国内外で発表している。 第63回朝日広告賞入賞。第16回上野彦馬賞「九州産業大学賞」、International Photography Award 2021「Jury Top 5」、「Honorable Mention」受賞。

https://www.arisakasai.com

 

■雑記

 写真も夢も、時空を越えて旅が出来る。 そういった意味で、二つは似ているのかもしれない。 写真を撮りながら、過去に旅した場所と空気を思い出し、忘れていた記憶と感情が舞い戻ってくる。そして、シャッター音でふと我にかえる。 ベッドの中で夢を見ながら、訪れたことのない場所を旅し、経験したことのないことが起きる。そして、アラームで目が覚めて自分が今、ここにいるのだと気づく。 写真に収めてから消えてしまった瞬間も、夢から目が覚めて刹那になくなってしまった景色も、頭と心の中でその残像を追いかける。記憶の断片と、夢の中でみたものが、不思議と写真の中で錯綜していく。

 

 次回から、シリーズの写真をプリントしたTシャツのプレゼントをスタートします。どうぞお楽しみに。

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