つめをぬるひとさん(爪作家)
「アフター・ヤン」(2021年) 「テクノ」と呼ばれる人型ロボットのヤン、中国系の養女・ミカ、養父母が暮らす近未来が舞台です。
「アフター・ヤン」(2021年) 「テクノ」と呼ばれる人型ロボットのヤン、中国系の養女・ミカ、養父母が暮らす近未来が舞台です。
小学生の時に初めてレンタルビデオ店で借りた映画が「チャイルド・プレイ」で、それからずっとホラー映画フリークです。「キャビン」は社会人1、2年目のときに、「やばい映画があるぞ」と友だちに誘われて見ました。とても衝撃を受けました。一つの映画で全てのホラー要素を表現できちゃうんだ……!って。いろんな有名なホラー映画がオマージュされていて、登場するモンスター全部に元ネタがあります。何の映画が関連しているかに、気づけるところが僕ならではの楽しみ方。今まで見てきたホラー映画全てをごちゃ混ぜにした中から、宝探しをするような感覚かな。もしかしたら、ホラーをあまり見たことない人には、100%の面白さは感じられないかもしれません。逆にホラー好きは絶対楽しめる。ぜひネタバレ厳禁で見てください。
イラストのシーンは実際に出てきませんが、登場するモンスターたちやモチーフを描きました。監視カメラで俯瞰して見ている構成は、まさにメタ的視点です。彼らの中だと、バレリーナの格好をしたモノが、デザインにインパクトがあって気に入っていますね。でもどのモンスターも、オマージュした映画を尊重していて、こだわっているのが伝わってきます。
好きな映画のキャラたちが際限なく出てくるなんて本当に最高です。襲われる大学生たちを見ながら監視員があーだこーだ言うシーンなんかは、僕たち観客がポップコーンを食べながら映画にヤジを飛ばしている様子を表していますよね。たまらない映画です。
(聞き手・片野美羽)
監督・共同脚本=ドリュー・ゴダード
製作国=米
出演=クリステン・コノリー、クリス・ヘムズワースほか たにがわ・えいいち
武蔵野美術大学卒業後、博報堂を経て、コンテンツ会社CHOCOLATE Inc.に所属。国内外の広告賞受賞。プランナー。 |