「マスク」(1994年) 何をやってもうまくいかない主人公・スタンリーがマスクをつけると、ハイテンションな超人に大変身し、アパートから外出するために大暴れする。
いじめられっ子の少年が、ある本の勇者の冒険の物語にのめり込んでいくというストーリーです。最後には本と現実がシンクロしていきます。
イラストには、少年が読んでいる本「ネバーエンディング・ストーリー」に出てくる、岩を食べる生き物のロックバイターを描きました。隣には、「一緒やね」という表情の私がいます。
南海キャンディーズのネタでは、山ちゃんが私のことを色々なものに例えますが、そのうちのひとつが岩のお化けです。山ちゃんのなかには、「しずちゃん」というキャラクターが男でも女でもなく、不思議な世界にいそうな化け物的な生き物というイメージがあったんです。自分ではそういうつもりはなかったんですが(笑)。
実は、中学生の頃に学校で「岩石女」と呼ばれてすごく嫌な思いをしました。でも、それが今ではネタになっています。お笑いをやり始めた当初の原動力はこの時の悔しさでしたし、今面白くエピソードをしゃべれるのもこの経験のおかげです。当時の苦しくてつらい思いが、お笑いになって昇華できたんです。
だから、ロックバイターには「一緒やね」と、親しみを感じます。あの時は嫌だったけれど、今では「よくあなたに例えられてきたよ」という穏やかな思いです。
今年南海キャンディーズは結成20周年を迎えました。漫才は自分の基盤です。これからも舞台の上に立ち続け、2人でもっとネタをやりたいと思っています。また、絵の方面では、まず次の個展に向けて頑張ります。
(聞き手・千葉菜々)
監 督=ウォルフガング・ペーターゼン
原 作=ミヒャエル・エンデ
出 演=バレット・オリバー、ノア・ハザウェイほか 南海キャンディーズ・しずちゃん
お笑い芸人。2003年に山里亮太と「南海キャンディーズ」結成。今年5月銀座三越にて、初の個展「しずちゃんの、創造と破壊 展」を開催。8月2日(水)〜14日(月)には伊勢丹浦和店(埼玉県)にて開催予定。エッセー「5000グラムで生まれた女のちょっと気ままなお話」(ヨシモトブックス)が、8月2日(水)に発売予定。
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