秋山寛貴さん(お笑い芸人)
「マスク」(1994年) 何をやってもうまくいかない主人公・スタンリーがマスクをつけると、ハイテンションな超人に大変身し、アパートから外出するために大暴れする。
「マスク」(1994年) 何をやってもうまくいかない主人公・スタンリーがマスクをつけると、ハイテンションな超人に大変身し、アパートから外出するために大暴れする。
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ロンドン、パリ、ベネチアのレストランで起こる殺人事件をコメディータッチで描いています。私が考えるミステリー映画の面白さって、犯人、動機、殺し方に意外性があること。この作品には全てが詰まっています。
狙われるのは美食家マックスが世界のベスト4に選ぶ一流シェフたち。グリル料理が得意なルイがオーブンで焼死し、ロブスター料理の名人ゾッピの死体が水槽の中で発見される――。3人のシェフが、自身が得意とする調理法で殺されていきます。少し残酷だけど、ユーモアの要素もあって、最初、小学生の頃にテレビ放送で見た時も「次はどうなっちゃうの?」って夢中になりました。
豪華でおいしそうな料理も見どころです。私は味わったことのないものは全て食べてみたい性格で、カモを血液までギューッと絞ってソースにする場面では、どんな味なのか気になって仕方なかったな。パティシエのナターシャが作る爆弾ケーキも外せないですね。たっぷりのクリームとフルーツ、チョコを重ねた大きなケーキで、作る工程を見ているだけで食欲が刺激されます。
7、8年前に再び見たくなり、VHSを購入しました。何度でもワクワクした気持ちになるし、この作品を知らない人には必ず薦めたくなる。ミステリーだけど重すぎないし、見る人を選ばない作品です。中三の息子の受験が終わったら、一緒に鑑賞したいですね。
聞き手・永井美帆
監督=テッド・コッチェフ
製作=米
出演=ジャクリーン・ビセット、ジョージ・シーガル、ロバート・モーレイほか くらた・まゆみ
1971年生まれ。週刊誌連載「だめんず・うぉ~か~」で人気を集める。「先生、医者代減らすと寿命が延びるって本当ですか?」が発売中。 |