新浜レオンさん
「なごみの米屋」のぴーなっつ最中 地元・千葉の名産、落花生が練り込まれたあんが詰まっていて、食べると地元で過ごした時間を思い出します。
「なごみの米屋」のぴーなっつ最中 地元・千葉の名産、落花生が練り込まれたあんが詰まっていて、食べると地元で過ごした時間を思い出します。
私が住む栃木県には、「日光の社寺」として世界遺産に登録されている日光東照宮、日光山輪王寺、日光二荒山神社があります。この日光二荒山神社の参道の坂を下りきったところに立つのが、綿半の本店。江戸時代の1787(天明7)年から、230年以上にわたって日光で和菓子を作り続けている老舗です。綿半の他にも、日光には羊羹の老舗が何軒もあり、地元の名物です。
徳川家康と家光の墓所がある日光に赴任することは栄転で、出世コースだったようで、赴任した当時の高級官僚である大身旗本たちが、「日光の羊羹は江戸の羊羹よりうまい」と言っていたとの記録が残っています。江戸時代の小説を書く身として、江戸でうまい物を食べ慣れているはずの彼らがそう言うのならと思い食べてみたところ、「なるほど、これがうまいという感覚なのか」。
正月などに参拝した帰り、駐車場に行く途中で買ったり、上京した際に土産に持参したりします。渡した相手によっては、「この人に、本当にこの羊羹の味が分かるのだろうか」などと、テレビの芸能人格付け番組を視聴しているような気持ちになることもありますね。
◆本店 栃木県日光市安川町7の9(問い合わせは0288・53・1511)。
2110円。
午前9時~午後5時、水曜休み。
ホームページで通販可。
「綿半」ホームページ
https://www.nikko-watahan.jp/
ばん・だいすけ 時代小説家。1968年生まれ。栃木県出身。
代表作にドラマ放送もされた「大富豪同心」シリーズ(双葉文庫)他。近著は「大富豪同心25 贋の小判に流れ星」。