「なごみの米屋」のぴーなっつ最中 地元・千葉の名産、落花生が練り込まれたあんが詰まっていて、食べると地元で過ごした時間を思い出します。
チョコレートやあんこを使った和菓子が大好き。20歳のときに行った修業先のヨーロッパでも、甘い物好きの男性が多くて刺激を受けたのもあったけど、僕もフランス料理をやっているから、最後を締めるデザートの重要性は身に染みています。
うちがオープンして37年目ですが、節目節目のお祝い事は必ずとらやさん。とらやさんには、江戸時代の菓子のデザイン帳があって、今もその意匠を受け継いで季節に合った生菓子をお作りになる。その様式を見るだけでも、「すごいなぁ」って思う。色あせないデザインだし、技術も素材の吟味の仕方にしても、すごく勉強になりますよ。僕は、クラシックなものの延長に新しいものがあるべきだという思いがあるから、なにか一貫性があって続いているというのがすごく好きだし、それが支持する理由。500年続いてきた魅力がありますよね。
仕事が落ち着く昼と夜の間に、こっそり食べに行くこともしょっちゅうある。抹茶を飲みながら、その時々の生菓子を食べるのが好きで、ぜいたくな息抜きをさせてもらってます。17代目から親しくしていますが、18代目の今の社長も和菓子の製造経験があるから、僕はすごく期待しているんです。
◆赤坂店 東京都港区赤坂4の9の22(問い合わせは03・3408・2331)。
生菓子を取り扱う店舗のみで販売。
半月ごとに生菓子の種類が替わる。
写真は「寒紅梅」(519円、2月1~15日に販売)。
みくに・きよみ 仏料理シェフ。
1985年に東京都新宿区に「オテル・ドゥ・ミクニ」を開業。近著に、YouTubeで配信したレシピ集「スーパーの食材でフランス家庭料理をつくる 三國シェフのベスト・レシピ136 永久保存版」(KADOKAWA)。
「オテル・ドゥ・ミクニ」公式Youtube
https://www.youtube.com/channel/UCftLOohXnznK4tDXqT-Yt_w/featured