「なごみの米屋」のぴーなっつ最中 地元・千葉の名産、落花生が練り込まれたあんが詰まっていて、食べると地元で過ごした時間を思い出します。
2013年から教壇に立つ大阪芸術大へは朝5時起きで新幹線や私鉄を乗り継いで向かいます。その道すがら、手土産を探した時に見つけました。
煎り豆の「からり」、うす甘納豆の「やわら」を合わせて勝手に「3兄弟」と称するほど気に入っており、中でもこの煮豆の「ふくみ」は、母の味を思い起こさせてくれます。
あめ色になるまで煮た母の大豆は甘辛で、滋味深くておいしいんです。一方で「ふくみ」は、ツヤがあり、豆の持ち味を生かした程よい甘さと弾力に、職人の技を感じます。買って帰ると母にも好評でした。
師と仰ぐ山川静夫元NHKアナウンサーから「品の良さは腹八分目、表現はほどほどが良い」と教えられ、それを信条にアナウンサーを40年以上続けています。足りなくても、詰め込んでもダメ。良いあんばいで伝えることの良さを、ここの豆が体現してくれているように思うのです。
担当するNHKの「ラジオ深夜便」は長丁場で、その合間の口寂しい時に気軽につまめます。今では大きなリュックを背負って大阪に向かいます。たくさん買って帰れるように。
◆本店 大阪市東成区大今里南1の1の26(問い合わせは0120・944960)。
30グラム259円、85グラム648円。
午前9時半~午後5時。(土)(日)(祝)休み。
公式サイトから取り寄せ可(送料別)。
あべのハルカス近鉄本店でも購入可
いしざわ・のりお 元NHKアナウンサー、現在はフリー。
大阪芸術大学教授。「ねほりんぱほりん」「2355」(Eテレ)や「ラジオ深夜便」(NHKラジオ第1)、「ひるおび!第1部」(TBSテレビ)などに出演中。