ふじのくに茶の都ミュージアム
稜線が白く浮き上がる富士山の手前に、緑の3本線で茶畑を表現した。数本の線を組にした「吹き寄せ」の縦じまは、小堀遠州が提唱した「綺麗さび」を意識。
何に見える? 想像力広げて
弧を描いて広がるオレンジ色は炎? クジャクの羽? はたまた、サメの口の中? 意味を考え始めたら、それは国立科学博物館の思惑通り。
恐竜の化石や昆虫の標本、隕石など、さまざまな自然史・科学技術史の資料を展示している同館のキャッチコピーは「想像力の入口」。開館130周年を迎えた2007年に、キャッチコピーと共に、このシンボルマークとロゴに刷新した。
考案したのは、企業のロゴや商品パッケージなどを数多く手がけてきた、グラフィックデザイナーの佐藤卓さん。何だろうかと疑問に思うマークを意識的に制作したという。「人の営みに、想像力は欠かせません。想像力だけが未来を切り拓いていく原動力になるのです」と、その意図を語っている。
広報の田中庸照さんは、「門のようにも、花びらが広がっていくようにも見えますよね。自由に想像していただければ、うれしく思います」。
さて、あなたは何に見える?
◆国立科学博物館 東京都台東区上野公園7の20。午前9時~午後5時((金)(土)は8時まで。入館は30分前まで)。現在は、新型コロナウイルス感染予防のため、当面臨時休館中。問い合わせは03・5777・8600。