秋山寛貴さん(お笑い芸人)
「マスク」(1994年) 何をやってもうまくいかない主人公・スタンリーがマスクをつけると、ハイテンションな超人に大変身し、アパートから外出するために大暴れする。
「マスク」(1994年) 何をやってもうまくいかない主人公・スタンリーがマスクをつけると、ハイテンションな超人に大変身し、アパートから外出するために大暴れする。
天才詐欺師ダニー・オーシャンと仲間たちによる華麗な窃盗劇を描いた「オーシャンズ」シリーズ。今回は、ダニーは登場せず、その妹・デビーを主人公に中心人物全員が女性です。
冒頭、デビーの出所シーンから心をつかまれました。「これからはまじめに生きます」としおらしく言っていたのに、出所した途端、鮮やかな手つきで堂々と、息をするように悪事を働く。しちゃダメですけど、見ていて気持ち良くて。女性だけの窃盗グループをつくって、ファッションの祭典「メットガラ」から宝石を盗み出す計画は、とにかく完璧。それぞれの特技を生かして目的を敢行していくところは、ピタゴラスイッチ(NHK)みたいな気持ち良さです。
私の漫画に出てくる友人たちとは、よく一緒に映画を見ます。家だと、応援上映みたいにわいわい言いながら見たり、映画を途中で止めて、その後の展開を予想したり。華やかで見どころの多いこの作品は、とりあえずで流すくらいみんな好きです。見ながら、もし自分がグループに勧誘されたら何を任されるだろうっていう話をします。ピザを頼むくらいしかできないですよね。
箱推し(グループ全員が好き)に近いんですけど、アン・ハサウェイ演じるダフネが特に良いです。動き・表情全てが魅力的で、性格悪いやろな……と思いながらもメロメロに。ダフネは盗みの標的ですが、本当の魅力は最後の方になって分かる。オーシャンズ8に作中で大勢が欺かれてきれいに転がされますが、自分もそこに巻き込まれているような感覚がありました。
(聞き手・伊東哉子)
監督=ゲイリー・ロス
製作=米
出演=サンドラ・ブロック、ケイト・ブランシェット、アン・ハサウェイ、リアーナほか つづい
自身の日常を描いた代表作「裸一貫!つづ井さん」(4巻発売中)は、「CREA WEB コミックエッセイルーム」にて連載中。 |