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オトコの別腹

篠原菊紀さん
「新鶴本店」の塩羊羹(ようかん)

「新鶴本店」の塩羊羹(ようかん)
「新鶴本店」の塩羊羹(ようかん)
「新鶴本店」の塩羊羹(ようかん) 篠原菊紀さん

 小さい頃、親戚が法事に持って来たのを口にして「神のような味」だと思いました。軽い塩味で甘さが引き立つことを鮮烈に知りました。時間を置くと外側の砂糖が固まってきて、少しシャリッとした食感になる。それがまた好きなんです。

 昔は、めったに食べられるものじゃなかった。脳科学的に言えば、一定の間隔を置いて快感報酬を与えられ続けたことも、ずっと好きでいられた要因でしょうね。

 日本茶と合わせて、家族で楽しむことが多いです。一人より大勢で食べた方が、安らぎや満足感を感じるセロトニンが多く分泌されるんですよ。ただ、幸せなのは確かだけど、ゆっくり長々と食べ続けて、たくさん食べてしまう。家族のだんらんの困ったところだね。季節の和菓子も一緒に買って、2日に分けるつもりが、たいてい1日でなくなっちゃうんだもの。

 

 ◆長野県下諏訪町横町木の下3501(TEL0266・27・8620)。
 化粧袋入り小(3×5×15センチ)950円など8種。
 ファクス(27・0825)で注文可。


 しのはら・きくのり 諏訪東京理科大教授(脳科学)。
 10月3日(金)からNHKラジオ第2で「中高年のための脳トレ」。

(2014年8月5日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。記事・画像の無断転載・複製を禁じます。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)

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