新浜レオンさん
「なごみの米屋」のぴーなっつ最中 地元・千葉の名産、落花生が練り込まれたあんが詰まっていて、食べると地元で過ごした時間を思い出します。
「なごみの米屋」のぴーなっつ最中 地元・千葉の名産、落花生が練り込まれたあんが詰まっていて、食べると地元で過ごした時間を思い出します。
毎年9月に福井県越前市で開催する、武生国際音楽祭の音楽監督をしています。24年間通っていて、このお菓子は地元の銘菓。滞在するたびにいただいています。品がよくて、絹のような舌触り。舌の中でとろけていく感じが好きです。少量なので、ついたくさん食べてしまいます。
欧州など海外での仕事も多く、各地で甘いものを食べるのですが、ケーキやチョコレートなど向こうのものはガツンとヘビー。だから日本に帰ってくると、和菓子がほしくなりますね。
音楽は、西洋では音でカテドラルを作って永遠を求めるイメージ。でも僕は、自然と一体化するような音楽を目指しています。雲の流れや寄せては返す波の音など、移ろっては消えていく自然の響きを表現していきたい。
羽二重餅は、谷崎潤一郎の随筆「陰翳礼讃(いんえいらいさん)」に通じるところがあります。障子越しの薄明かりのような微妙な明暗を感じさせてくれる、ほかにはないお菓子。一種のアートですね。繊細なこの味を味わえる、日本人でよかったなと思います。
◆本社は福井県越前市。
10枚入り540円ほか。
電話(0120・076272)かファクス(0778・22・1788)、オンラインショップで注文可。
ほそかわ・としお 作曲家。
武生国際音楽祭では作曲のワークショップも開催。11月には、東京・サントリーホールで新作のオーケストラ曲を披露予定。