「滝を見にいく」という映画を撮影したとき、セリフにルマンドを登場させたんです。映画は、７人のおばちゃんが山で迷うっていう話だったので、おばちゃんのリュックに入っていそうなお菓子を想像してみて、浮かんだのがルマンドでした。そこから愛着がわいちゃって。コンビニでも目に入るようになり、台本を書いて疲れたときなんかにルマンドが食べたくなるんです。自宅と駅の間にお菓子屋があるので、ついつい買っちゃいます。 　

　甘いものはよく食べますね。でもそれは好きっていうよりか、糖分を摂取すれば頭が回る、という願掛けのようなところがあって。だからファミレスで台本を書いているときもデザートを頼むし、現場でもポケットなんかに甘い物を忍ばせているんですよ。　

　来週公開される「モリのいる場所」は、ルマンドの発売年と同じ１９７４年が舞台なんです。今回の取材、知らずにルマンドを選んでいたので、本当にびっくりしましたよ。作品は当時の服装や流行歌などを調べて、時代設定もこだわったので。すごい偶然です。　

◆１９７４年発売。全国のスーパーやコンビニなどで販売。
　参考価格１６２円（１３本入り）。
　問い合わせはブルボンお客様相談センター（０１２０・２８５６０５）。

　おきた・しゅういち　映画監督、脚本家。
　代表作に「南極料理人」「横道世之介」など。最新作「モリのいる場所」が１９日（土）から全国公開。