新浜レオンさん
「なごみの米屋」のぴーなっつ最中 地元・千葉の名産、落花生が練り込まれたあんが詰まっていて、食べると地元で過ごした時間を思い出します。
「なごみの米屋」のぴーなっつ最中 地元・千葉の名産、落花生が練り込まれたあんが詰まっていて、食べると地元で過ごした時間を思い出します。
私は酒飲みなものですから、甘いものは苦手で興味もないんですけれど、こしあんは別です。特に春の桜餅、5月のかしわ餅は大好物。この時期は毎日でも食べたいくらいです。
桜餅は、道明寺でなければならず、もちろん、あんはこしあんでなければならない。塩野の道明寺は妻がよく買ってきてくれます。細かく丁寧につぶしたご飯に、こしあん、塩漬けのサクラの葉、それに花も添えて、とても上品。これを一度にがぶっとやると、食感と甘みと塩味と香りが広がって、春が来たと実感できるのがいいですよね。
かしわ餅もそうですが、自然の葉っぱで包んである野趣というのかな。日本の食べ物はこれがすばらしい。季節感を食べる、四季の変化を楽しむのが、日本の食味の良いところです。桜餅も一年中あっては、面白くないですよ。
居酒屋でつまみを頼むときも、季節の品が最優先。旬の走りのものをいち早く注文するのが、酒飲みの心意気ってものでしょう。
◆東京都港区赤坂2の13の2(TEL03・3582・1881)。
400円。道明寺桜餅は4月中旬まで販売予定。
午前9時~午後7時((土)(祝)(休)は5時まで)。
(日)休み。
おおた・かずひこ 居酒屋探訪家。
著書に「居酒屋百名山」(新潮文庫)、「居酒屋を極める」(新潮新書)など。最新刊は「老舗になる居酒屋 東京・第三世代の22軒」(光文社新書)。