新浜レオンさん
「なごみの米屋」のぴーなっつ最中 地元・千葉の名産、落花生が練り込まれたあんが詰まっていて、食べると地元で過ごした時間を思い出します。
「なごみの米屋」のぴーなっつ最中 地元・千葉の名産、落花生が練り込まれたあんが詰まっていて、食べると地元で過ごした時間を思い出します。
このお菓子とのご縁は、小学生の頃。両親の京都土産でした。生麩を中心に扱っている老舗です。大学生の時の京都旅行でこのお菓子のことを思い出して本店に寄りました。当時から予約をしないと買えないのですが、店員さんに「譲って下さい」と丁重にお願いして買った覚えがあります。
皮は麩ならではのモチモチ感と歯触りで、あんこは甘すぎず、さらっとしています。生麩とあんこの、品の良い甘さが互いを引き立たせています。極めてシンプルで、素材そのものの個性を、いかに輝く状態にするか考え抜かれている、そのこだわりが好きなんです。私は僧侶の傍ら、庭園デザインの仕事にも関わっていますが、枯山水にも通じるところがあります。要は簡素の美。余分な物をそぎ落としていくと素材そのものの美しさのみが残る。これは完全に引き算のスイーツですね。
◆本店 京都市上京区西洞院通椹木町上ル(TEL075・231・1584)。
原則(月)休み。
5個入り、1134円、要予約。
日本橋三越本店などで購入可(販売日は要確認)。
ますの・しゅんみょう 建功寺住職、庭園デザイナー。
新書「人生でいちばん大切なこと 死ぬときに後悔しないために」(廣済堂出版)を7月30日発売。