ふじのくに茶の都ミュージアム
稜線が白く浮き上がる富士山の手前に、緑の3本線で茶畑を表現した。数本の線を組にした「吹き寄せ」の縦じまは、小堀遠州が提唱した「綺麗さび」を意識。
「!」にハートを込めて 個性育む森
札幌市郊外の約40ヘクタールの敷地に屋内外の美術館、野外ステージ、クラフト工房、アートホールなどが点在する札幌芸術の森。シンボルマークは感動、興奮、驚きなどの感情を表す感嘆符がモチーフ。ハート形も採り入れ、緑色とあいまって自然豊かな森を感じさせる。
開園前年の1985年、名称とともに公募で選ばれたデザインをもとに、北海道章(67年制定)のデザインも担当した池田信さんが補作。形や大きさのバランス、角度などを検討し、文字を加えて完成させた。
北海道の風土に根ざしたデザインの創造と発信に尽力した池田さんは、2011年に亡くなった。マーク制作のころアシスタントをしていた三善俊彦さん(55)は「このマークは子どもの成長を温かく見守るお母さんのような存在」と話す。開園30周年記念事業では三善さんが、オリジナルをアレンジした記念ロゴを制作した。
芸術の森は3期15年の歳月をかけて整備され、施設数は17にのぼる。管理・運営する札幌市芸術文化財団のスタッフは「個性ある文化を育む場であり続けたい」と話した。
◆札幌芸術の森 札幌市南区芸術の森2の75(問い合わせは011・592・5111)。午前9時45分~午後5時(6月~8月は5時半まで)。原則(月)[(祝)(休)の場合は翌日]休み。