朝井麻由美さん
「スパ吉」の極旨ミートソース納豆トッピング 大学生の時に高校時代の友だちと久しぶりに東京・吉祥寺で会ってミートソースが食べたいと思ってブラブラ歩いていて入ったのがスパ吉。
「スパ吉」の極旨ミートソース納豆トッピング 大学生の時に高校時代の友だちと久しぶりに東京・吉祥寺で会ってミートソースが食べたいと思ってブラブラ歩いていて入ったのがスパ吉。
前職の出張で私が訪れたのは住吉店。引き戸で、テーブル席があって、「車椅子の母も連れて来られるな」とびっくりさせられました。
我が家は私と弟はこってり派で、母はあっさり派。そんな母が初めて「どんだけでも食べられる」と言った豚骨ラーメンで、まるで飲み物みたいなんです。しっかり豚骨のうまみがありつつ、おだしのような味もする。麺は博多風に吹かれたくて「バリカタ」でいただきます。
一度仕事終わりにうっかりコンタクトを外してしまって、何も見えないのに、どうしても食べに行きたくて、町行く人に声をかけ、連れて行ってもらったこともあります。ラーメンに恋していますね。
お持ち帰り用を家で作って食べることも。夜中の1時や2時でも、まず弟が「ラーメン?」と気付いて起きてくる。私がチャルメラの音楽をスマホで流すと母も起きてくる。仕事が忙しかったり、母が入院したり、父を亡くしたり……そんな余裕がない時期は、ラーメンは1人で食べるものでした。うちに限らず、ラーメンという伸びやすい食べ物を一緒に囲んで、誰かとおいしいねと言い合えるのって、本当に幸せだと思うんです。
◆住吉店 福岡市博多区住吉5の5の15の1階(問い合わせは092・471・0345)。
オンライン、ファクス(510・1347)でお土産ラーメン(3食入り1296円)も購入可。
きしだ・なみ 作家。
車椅子の母やダウン症の弟、祖母と過ごす日々などをつづったブログのエッセーをまとめた新刊「傘のさし方がわからない」(小学館)発売中。ページ数の数字は弟の良太さんが担当した。