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今年2月にハリウッドで限定公開され、第78回ゴールデングローブ賞にて俳優部門2部門のノミネートを果たした話題作『THE MAURITANIAN(原題)』が邦題を『モーリタニアン 黒塗りの記録』として、10月29日より公開されることが決定、ポスタービジュアル&場面写真が到着した。
2015年、アメリカ政府による検閲で多くが黒く塗りつぶされた手記が出版された。筆者の男はその時、キューバのグアンタナモ米軍基地に収容されていた。異例尽くしのこの本は、またたく間にアメリカで大ベストセラーを記録。その後、世界20か国で刊行され、映画化された。
監督を務めるのは、ドキュメンタリーに定評があり『ブラック・セプテンバー/五輪テロの真実』でアカデミー賞長編ドキュメンタリー賞受賞のケヴィン・マクドナルド。出演はジョディ・フォスター、タハール・ラヒム、そしてプロデューサーとしても名を連ねるベネディクト・カンバーバッチ。このモハメドゥの著書を読んで惚れ込んだカンバーバッチが、「これは映画化すべきだ。誰が映画化権を持っているのか調べなきゃいけない」と急ぎ獲得に動いた。
また、実在の弁護士を演じたフォスターは、著書のことも彼の物語のこともオファーを受ける以前から知っており、グアンタナモや当時そこで起きたことについて多くの疑問を抱いていたと言う。「私が生きている時代のことなのに、なぜかそうした疑問に対する答えを私は一切知らなかった。まったく何も知らないということに我ながら驚いた。私たちの誰もが9.11の出来事にものすごい衝撃を受けたために、アメリカ中に恐怖心があふれていた。そのせいで誰が抑留されているのかについては、ほとんど考えていなかったのだと思う。」モハメドゥ本人を演じたラヒムは「初めて脚本を読んだときには泣いたよ。素晴らしいストーリーだった。彼はヒーローだ。一人の俳優として、そして一人の人間として、僕は、このストーリーは語られるべきだと思った」と語り、それぞれ実力派の俳優陣の演技対決で現代に問う、アメリカの闇を暴く実話。
今回解禁となったポスタービジュアルは、ジョディ・フォスター、カンバーバッチら役者4人の背景に、黒く塗りつぶされた文書がみられる。日本におけるいわゆる<赤木ファイル>や加計学園文書での黒塗り文書を思い浮かべた人も少なくないだろう。「あれから20年…暴かれたアメリカの闇」と添えられたコピーにより、一体この黒塗りは何を意味するのか?とても不穏な雰囲気のビジュアルとなっている。
本作で第78回ゴールデングローブ賞で助演女優賞を受賞したジョディ・フォスター、同ゴールデングローブ賞に主演男優賞でノミネートされたタハール・ラヒム、そして本作では制作に名を連ねる、ベネディクト・カンバーバッチ、海外ドラマ「ビッグ・リトル・ライズ」や映画『ダイバージェント』シリーズ、『きっと、星のせいじゃない。』のシャイリーン・ウッドリーら、実力派の俳優陣の演技にも期待が高まる。世界同時多発テロから20年。タブー視された<アメリカの闇>が今、明かされる!
10月29日(金)、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー。