「なごみの米屋」のぴーなっつ最中 地元・千葉の名産、落花生が練り込まれたあんが詰まっていて、食べると地元で過ごした時間を思い出します。
コーヒーを生業にしているのですが、約10年前、機材を詰めたトランクを抱えて全国を巡る、旅芸人スタイルのコーヒー屋をやっていたんです。札幌に1カ月滞在しながらコーヒーに合うご当地スイーツを探していたところ、このお菓子に出会いました。
ハスカップを使用した甘酸っぱいジャムを、洋酒の利いたバタークリームとさくさくのクッキーでサンドし、チョコレートで周囲をコーティング。あまりにおいしくて分解したことがあるんですが、ジャムだけを食べると結構主張があるんですよね。それを周りの素材が包み込み、上手に調和している。
常温だとクッキー生地がしっとりし、ハスカップもしっかりと感じられますが、冷やすとチョコレートが主張して、ハスカップが控えめになるんです。表情の変化を生み出せるのが、このお菓子の魅力であり、ポテンシャルだと思います。
合わせるコーヒーは、特徴的なハスカップの酸味に寄り添う「酸っぱさ」が感じられるものがおすすめ。エチオピア産のコーヒーの酸味がトップに来るように、中深煎りのマイルドなコーヒーとブレンドする。完璧なお菓子を周りから柔らかく包み込む、そういうコーヒーのあり方ですね。
◆千歳本店 北海道千歳市千代田町4の12の1(問い合わせは0123・26・0218)。
4個入り1110円。
(前)9時~(後)7時。
元日休み。
オンラインショップでも購入可。
いわさき・たいぞう コーヒージャーナリスト。
自家焙煎豆の商品開発などを手がける。著書に「はじめてのおうちカフェ入門 自宅で楽しむこだわりコーヒー」(マイナビ出版)。ギフト専門ブランド「COFFEE AIRPORT」を10月始動予定。
岩崎泰三 Coffee Journalist Taizo Iwasaki
https://m.youtube.com/watch?v=sXpWKrE2rVA