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『白鍵と黒鍵の間に』プレミア上映イベントオフィシャルレポート到着!

池松壮亮、森田剛、高橋和也、冨永昌敬監督豪華キャスト一挙登壇!

(C)2023 南博/小学館/「白鍵と黒鍵の間に」製作委員会
(C)2023 南博/小学館/「白鍵と黒鍵の間に」製作委員会

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 2人のジャズピアニストの人生が交わり、運命が大きく狂い出す“一夜”を描く映画『白鍵と黒鍵の間に』。プレミア上映イベントが9月4日に都内映画館で実施され、主演の池松壮亮、共演の森田剛、高橋和也、そして冨永昌敬監督が参加した。

 満員御礼で迎えた一般客への初披露。冨永監督は「緊張であまり前を向けない」と照れつつ、「原作者の南博さんと映画化の約束をしてから12年も経ちましたが、映画とは動き出すとトントン拍子で行くもの。南さんと一緒に銀座を歩いたときのワクワクを思い出します」と映画の初お披露目にしみじみ。上映後の舞台挨拶に緊張と喜びをにじませた冨永監督に、場内からは大きな拍手が。
 主人公の南と博、二人のジャズピアニストを演じ分けた池松は「誰にも似ていない独創的な映画技法を存分に感じられて、冨永監督ならではのイマジンとファンタジックなものに溢れた作品になって満足しています」と手応え十分。ピアノでの『ゴッドファーザー 愛のテーマ』演奏のために撮影の約半年前からレッスンを開始したというが「自分で弾くなんて言わなければ良かった。やります!と言って大体後悔するタイプ。半年間伸び悩みました」と苦笑いも「父親がジャズ好きで、実家ではジャズがよく流れていたのでリズムとして根源的に自分の中に流れているものだと思った」と本作に運命めいたものを感じていた。

 刑務所からシャバに出てきたばかりの謎の男“あいつ”役の森田は「撮影では冨永監督からその場で演出があったりして、何を言い出すのかわからず怖かった。ずっと緊張していてドキドキしていました」と冨永マジックの洗礼を浴びた様子。思い出深いシーンについては「池松君との二人三脚のシーンではズボンも脱げたり武器も転がったりして難しいシーンでした」と回想すると、池松は「脚本では二人三脚はしないはずだったけれど、撮影当日に冨永さんから『面白いと思う』と提案を受けて僕も大賛成でした」と撮影秘話を披露。冨永監督も「森田さんが作って来た役柄があまりにも悲しみにあふれて可哀想な感じだったので、二人三脚をさせてあげたくなった。想いを遂げさせてあげたくて」と二人三脚シーンが生まれた背景を説明した。

 当の森田は「もはやファンみたいな気持ちで、池松君演じる博を追いかけていて。この人を推していきたいみたいな。“あいつ”が唯一得意だと言う二人三脚が出来たのは嬉しかった」とニヤリ。池松も二人三脚シーンを思い出し「カットがかかる大分前から足が繋がれていて。しかも森田さんがずっと手を放してくれなかったんです。僕をリリースしてくれず、笑ってしまったのが伝わったのか、森田さんは前を向きながらボソッと『離さないよ』と…ドキドキしました(笑)」と意外な裏話を告白。場内からも笑いが溢れていた。

 お調子者だが音楽への熱い想いは失っていないバンドマスター・三木役を演じた高橋は、池松のジャズピアニストぶりに「撮影現場に行ったら池松君が本当にピアノを弾いていて…。これ本物じゃん!と。池松君のピアノを聴いて、改めて俳優って凄いと尊敬しました」とリスペクト。自身もギター演奏シーンがあるが、「ジャズのギターと普段弾くギターとは全く違っていて…自腹でレッスンにも通ってみたりしたんだけど…」と改めて池松の凄さに触れていた。

 またジャズピアニストの夢を追う博と夢を見失っている南が主人公の本作にちなんで、それぞれの「諦めない夢」を発表!池松は「こういう舞台挨拶ではよく“ちなみ”ますね」と笑いつつ「上京して15年くらい経ちますが、毎年東京の花火大会に行きたいと思いつつ…。まだ諦めていません!」と来年の夏に期待。森田は「小さい頃から大きな庭のある大きな家に住みたいという夢がある。大きさはあるだけあった方がいい」と現実的で、高橋は「夢はもうないけれど…人生で諦めきれないものは酒とタバコ!」と自身が演じた役柄、お調子者の三木を彷彿とさせるお茶目さ場を盛り上げた。

 最後に主演の池松は「とてもいい作品が完成したという実感があります。この映画が誰かの心の隙間を埋めるような、あるいは変わりゆく時代の移ろいの間を埋めるような映画になってくれたら嬉しい」と期待。冨永監督も「理想的なキャストに恵まれた映画で、皆さんのお芝居や演奏をどのようにカメラに撮っていくのか撮影期間はそのことで頭がいっぱいでした。僕自身この作品が大好きですし、気に入っています。面白い作品なので劇場公開後も何度も観ていただきたいです」と大ヒットを祈願していた。


 10月6日(金)テアトル新宿ほか全国公開

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