▼シネマNAVI シネマNEWS一覧
https://www.cinemanavi.com/article_list/
ブランドの元祖と呼ばれた、世界屈指のファッション・ハイブランド“GUCCI”。華麗なるグッチ一族崩壊の闇に包まれた<真実>を描くラグジュアリー・サスペンス『ハウス・オブ・グッチ』。
全米での公開を11月24日(水)に控えた現地時間の11月9日(火)、本作のロンドンプレミアが盛大に開催された。会場はロンドン・ウエストエンドにあるイギリス最大の劇場の1つであるオデオン・ラックス・レスター・スクエア。世界屈指のファッション・ハイブランド“GUCCI”の華麗なる一族崩壊の闇に包まれた<実話>を描くラグジュアリー・サスペンスの幕開けを一目見ようと、レディー・ガガファンの若い世代を中心に200人以上のファンが集まり、コロナ禍でメディアの数が制限された中で地元イギリスメディアを中心に、運良く参加できた日本、ドイツの媒体が集結。本作に寄せられる期待度の高さを垣間見せた。
キャスト一人ひとりの大きなポスターが掲げられた会場には、レディー・ガガの楽曲が次々と流れており、集まったファン達は大合唱をしながらキャストの登場を待ち侘びる中で、グッチ家に入り、夫殺害の犯行に及ぶパトリツィア・レッジャーニ役を演じる主演のレディー・ガガが登場すると、ファンの叫び声で周囲の音が全てかき消された。ガガの身を包む鮮やかな紫色のプリーツドレスは、先日、アレッサンドロ・ミケーレが発表した「GUCCI LOVE PARADE」コレクションのもので今回が初お披露目。
ドレスの袖を振り上げ、網タイツをちらつかせながら、華やかなポーズを決める姿がスクリーンに映し出される度に、ファンからの大歓声が沸き起こり、興奮が抑えられない様子。リドリー・スコット監督の妻で本作のプロデューサー、ジャンニーナ・スコットも登場し、指輪を見せ合い、ガガとキスを交わそうとするなど仲睦まじい姿を見せた。
パトリツィアの夫マウリツィオ・グッチ役のアダム・ドライバー、マウリツィオの従兄弟、パオロ・グッチ役のジャレッド・レト、マウリツィオの父、ロドルフォ・グッチ役のジェレミー・アイアンズ、パトリツィアの友人の占い師、ピナ・アウリエンマ役のサルマ・ハエック、マウリツィオの新恋人、パオラ・フランキ役のカミーユ・コッタン、グッチ・グループのCEO、ドメニコ・デ・ソーレ役のジャック・ヒューストンら豪華キャストも続々登場!時折、サインや記念撮影といったファンサービスにも対応するなど、会場はますます盛り上がる!長年、GUCCIのミューズを務めるジャレッドはターコイズ色のベルベットスーツに心臓モチーフのバッグ、サルマもGUCCIのゴールドドレス姿で登場し、GUCCI色に染まったキャスト達にも目を引いた。
ガガは初主演映画『アリー/スター誕生』(2018)以来、3年ぶりの映画主演となるが、「今回は以前ほど怖くなかったわ。それがなぜかは分からないんだけど。ただそうだったの。」と本作では自信をつけた堂々とした演技を披露。「最高に興奮しているの。ファンが至るところにいて、とても大きなイベントだからね。ここでロンドンの人々を見るのは素敵よ。何百人、何千人もの人がいるのを見るのは素晴らしいわ。みんなに劇場で観てもらえるのが嬉しいの。素晴らしいことよ。監督のリドリー・スコットや、今日ここに集結したキャスト陣にとっても、これは喜ばしいことよ。」と、ファンを迎えてのプレミアイベントに喜びを露わにした。ガガは自身が演じるパトリツィア・レッジャーニについて、脚本を読むまで知らなかったそうで、「脚本そのものだけでなく、このキャラクターに惚れ込んだの。正直なところ、私は彼女の強さを尊敬するわ。そして弱さも、ね。殺人犯を演じるのは難しいものよ。彼女が晩年に 共謀したその邪悪さを、私は本質的に支持しないからね。それからまた、マウリツィオは彼女の強さに惚れたの。この作品において、私たちはある女が崩壊していく物語を観るのだと思う。彼女についてというのは、ある意味、女だけが理解できる物語だと思うわ。でも映画『ハウス・オブ・グッチ』が素晴らしいのは、伝説的な監督リドリー・スコットが、ある家族についての作品を作ったということ。イタリア人一家で、そのイタリア人一家のビジネスについて、そして一人の女がそのビジネスに参入しようとするとどうなるか、そして男たちがそれを阻止する様についてよ。」と夫・マウリツィオ同様にガガも彼女に魅了され、本作がただ殺人事件を描くだけではなく、一人の女性が愛した男を憎むまでの過程、そして華麗なる一族が崩壊するまでの家族の物語だという作品の魅力を訴えている。
アカデミー賞受賞キャストが勢揃いした豪華さもこの作品の見どころの一つだが、「このキャスト陣は素晴らしいわ。大好きよ。アダム・ドライバーと毎日共演するのは、最高にワクワクするものだった。彼は熟達したプロで、優秀で、理知的で、楽しく、愉快なの。共演はとても楽しかったの。ジャレッド・レトも、ジェレミー・アイアンズも、アル・パチーノも、サルマ・ハエックも、ジャック・ヒューストンも、全員と一緒に仕事をするのが楽しかった。この映画は決して忘れることのない経験だった。」と、ガガも撮影を楽しみながら貴重な経験だったことを振り返える。
また、本作のメガホンをとったリドリー・スコットとは初タッグとなったが、「彼は毎日私に、『さあ、このシーンは何についてだと思うかい?』と聞いた。それは彼がそれについて知らなかったからではなく、私がどう言うかに興味を持ってくれたからなの。私は男社会に生きる女だと感じるのだけど、男性に『君はどう思う?』と言われることによって力を与えられるし、愛されていると感じるの。富や家父長制がテーマの作品では、私たちに高揚感を与えてくれた。リドリー・スコットにはお礼を言っても言い切れない。」と男女や立場の差を感じさせず、互いの存在を尊重し認め合う撮影スタイルに感銘を受けた様子。
最後に本作を楽しみにしている日本のファンに向けて、「私の日本のファンのみなさん<アイシテマス>(日本語で)。みんなのことを心から愛しているわ。長年に渡って私に愛と支援をくださり、どうもありがとう。みなさんの恵み、健康、家族のために祈っているわ。そして『ハウス・オブ・グッチ』を楽しんでもらえますように。本作は世界のために作った映画なの。日本の女性が一つになりこの映画を観て、男の世界で私達女性が持つ感情を抱いてもらえればと願っているわ。」と、日本語を交えながら愛情深く温かなメッセージを送った。
ジャレッドはガガとの共演について「彼女との共演は最高だったよ。彼女は夢のようだった。彼女の勇気、仕事に対する姿勢は素晴らしいと思うし、共演できて光栄だね。彼女と一緒のシーンがもっとあったら良かったのにと思う。」と喜びを噛み締め、中でも共演シーンの多かったアル・パチーノについては「彼と共に過ごした時間はとても素晴らしかった。アル・パチーノは僕のお気に入りの俳優の一人なんだ。仕事を通して彼には演技について、その可能性について教わったよ。そして思い切って賭けに出ると何が可能となるかについて教わった。彼との共演は最高だったね。これにはとても感謝している。彼は大好きだよ(笑)。」と、親子役を演じながら撮影を通して俳優としての教えを説かれ、良い経験になったことを語っている。
アダム・ドライバー演じるマウリツィオの父、ロドルフォ・グッチ役を演じたジェレミーは、「彼はイタリア人の父親で、独占欲が強く、型にはまった、保守的な男だ。自分の未来ではなく過去に囚われている。本作のキャスト陣との共演は楽しかったよ。錚々たる面々だ。素晴らしい物語であり、リドリー・スコットという優れた監督がいた。彼は壮大な映画を作る術を知っている。正に往年の映画を、ね。我々はずっと長いこと、閉じ込められてきたわけだから、本作はファンが今観たいと願う作品だろう。ずっと小さな画面を観てばかりだったが、今では劇場に行って、大画面で最高に素晴らしい作品を観ることが出来るんだ。リドリー・スコットはフィルムメーカーであるだけでなく、画家でもあると言える。彼はスクリーン上に素晴らしい絵を描くんだ。ファンはそれも楽しむことができるだろう。」と、コロナ禍もようやく落ち着いてきた中で、今まさに映画館で観るべき作品として本作の素晴らしさをアピール。
「アダムとの共演は素晴らしかったよ。彼のことはずっと長いこと、高く評価してきた。彼は僕の息子役を演じたんだが、彼と知り合うことができたのはとても嬉しかったね。」と初共演となる息子役のアダムについて語り、ガガについても「レディー・ガガは類稀だ。女優としては比較的経験は浅いと本人は思うだろうが、彼女は素晴らしい。とてもプロ意識が高い。才能に溢れ、地に足のついた素晴らしい女性だよ。最高だね。」と女優としても高く評価し絶賛した。
その後もファン達が沢山集まり、満員御礼となったプレミア上映の舞台挨拶にもキャスト達が全員揃って登壇。華やかなステージには終始歓声が響き渡り、映画界が久々に活気づいたと言える大盛況のロンドンプレミアは、公開に向けて更なる弾みをつけ幕を閉じた。
2022年1月14日(金)より日本公開、決定!