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市原隼人のストイックさや自分流の食べ方のこだわりなども!

『劇場版おいしい給食Final Battle』、BOYS AND MEN 辻本達規×水野勝が語る撮影秘話。

(C)2020「おいしい給食」製作委員会
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 BOYS AND MENの水野勝と辻本達規が映画『劇場版 おいしい給食 Final Battle』(公開中)に出演中。昨年10月から12月に放送されたドラマ『おいしい給食』の劇場版。1980年代の中学校を舞台に、給食マニアの教師・甘利田幸男(市原隼人)と給食マニアの生徒・神野ゴウ(佐藤大志)の給食にまつわる闘いを描いた。ドラマ版から引き続き体育教師・鷲頭星太郎役を演じる辻本。一方、劇場版から教育実習生・佐野正輝役として参加となる水野。本作の撮影秘話を語った。

――まずは劇場版の印象をお聞かせください。

辻本:ドラマ版は毎回給食が出てきて、そのなかで色んな遊びがある、日常の物語という感じが強かったのですが、劇場版ではだいぶ壮大になったなと思いましたね。脚本を読みながら、「まじか!まじか!」の連続でした。これは劇場版で完結だなと。

――劇場版では「給食の危機」が訪れます。このシリーズを知っていると、確かに大問題ですが、「給食の危機」というネタで映画を作るというのもすごいというか、この作品ならではですよね。

水野:そうですよね。

辻本:そうなの? 俺は岐阜なんですけど、小学校も中学校もがっつり給食だったので、考えられないことなんですよ。たまに給食がないところもあるけど。給食あった?

水野:僕は小学校までです。中学校は自動販売機とかで買ってたかな。

辻本:ね。そういう人からしたら、給食が廃止になるかもっていうのもある話なのかもしれないけど、僕なんかからしたら「給食がなくなる!?」「超ヤバイじゃん!」ってホントに驚きました。僕は4兄弟なんで、給食が1日で一番食べられる食事でしたし。

水野:(笑)。僕の場合、給食は小学校だけでしたが、やっぱり好きでしたよ。たまに野菜嫌いな子とか、女子とかで嫌いな子もいますが、ほとんどの子が給食は好きなんじゃないですかね。給食当番はそれ用の服を着て、ドラマにも出てきましたが、当番の子が全部こぼしちゃってその日の給食がなくなるとか。

辻本:あるあるだよね。

水野:脚本を読んでいて、普通に共感できましたね。

――辻本さんは鷲頭先生としてドラマ版から出ていましたが、水野さんは教育実習生の佐野先生として劇場版からの登場です。途中から入る大変さはありませんでしたか?

水野:綾部監督ともお話しましたが、たとえば常節中学校にもともといた先生役で、劇場版から登場するとなったら入りづらさもあったかもしれませんが、佐野は教育実習生なので、そのままの空気で入ってくれればいいよと。なのであまり気負いせず、入りづらいということもありませんでした。自分が思うことと、現実的にできることの天秤がまだかけられていなくて、感じたことをそのまま言ってしまう人物ですが、そこもあまりどうしようかなという感じはなかったです。

――佐野先生は、観ている側としては、最初は正直、ちょっと嫌な感じもしてしまうキャラですね。

水野:そうなんです。

――でも途中から悪い人じゃないなとどんどん好きになっていく。

水野:素直なんですよね。生徒の話もちゃんと聞くし。これまでのルールがあったとしても、間違っていると思ったら口に出してしまう。

――鷲頭先生は筋肉バカです(笑)。役作りは。

辻本:ドラマ出演が決まって、最初は「やべえ!」と思ったんです。僕は俳優業よりはバラエティのほうが多いですし。大丈夫かなと不安だったんですが、「大丈夫、体育教師で筋肉バカの役だから」と言われて。僕も「それなら大丈夫だ」と(笑)。

水野:衣装合わせが一緒だったんですけど、真っ白なジャージに腕をまくって出てきて、もう鷲頭先生でした(笑)。

――お互い素を知っている者として、演じた役には違和感なしですか?

辻本:僕の鷲頭は違和感ゼロでしょうけど、佐野には違和感ありますね。佐野は生徒には好かれるけど、職員室では嫌われる役回りですから。

水野:そうだね。「後から入ってきて、あんだあいつは」という。そういえば、こいつとふたりでサブテーマを設けてアドリブ芝居をしているところがあるんです。

――どこの場面ですか?

水野:職員みんなで飲み屋に行く場面です。鷲頭は御園先生にビールを注いでもらいたいと思って何度も差し出してるんだけど、横にいる僕がすかさず「入れますよ」と注いでしまって、鷲頭がそのたびに怒っているという。

辻本:ふたりでやってたね。

――アドリブなんですね。それは本編を観ていると分かりますか?

辻本:注いでる瞬間くらいから映ってるので、実はその前にそういうふたりのやりとりがあるんだと思いながら観てもらえると面白いかも。

水野:鷲頭が「なんだよー、お前じゃないんだよ。飲むけどさぁ」とかやりながら飲んでます。監督からもわいわいやってくれというオーダーだったので。

辻本:決まったやりとりがある横で、僕らが勝手に裏テーマで動いてます(笑)。

水野:こいつはカメラが回っていないところでも食べちゃうんですよ。だから、さっき串に2個残ってたのに映像が繋がらないぞ、となって、2個にするためにさらに食べるといったことをやってました。

辻本:そうそう。

――おふたりの関係性だからこその空気感が出ていそうですね。新しい面を見た瞬間はありましたか?

水野:ボイメンとしても映画やドラマを一緒にやっているので、現場でのこいつの姿は知っているのですが、ひとりで行くよりは、やっぱりメンバーがいると楽しいし、心強いですよね。今回の作品では、朝早くにロケバスでみんなで移動することが多かったんです。それについても、どれくらい早いとか、どのくらいバスに乗るとか、いろいろ事前に教えてくれました。生徒の多い作品ですし。

辻本:早くに行ってないと補助席になっちゃうんですよ。僕、普段ギリギリで行くタイプなので、最初に2分くらい前に行ってたら、もう全員が席についてて。

水野:修学旅行状態だよね。

辻本:一番後ろの5人席みたいなところには、リーダー格の中学生が座ってて。

――中学生が「辻本さん、どうぞ~」と席を譲ってきたりはしないのですか?

辻本:ないない。

水野:ギューギューだよね。

辻本:補助席になったら、そのギューギュー状態のままで1時間揺られながらロケ地まで行かなきゃならない。あれは早めに行ったほうがいいよと伝えました。

水野:それでも僕も1回補助席のときがありました(笑)。

――シーン自体はさきほどの飲み屋さんのシーン以外はそれほど一緒ではありませんでしたね。

辻本:そうなんです。佐野と市原さん演じる甘利田の2人のシーンとかは、現場では見られなかったので、出来上がった映像で見ました。あの脚本のところが、こうなったんだなと。また違った一面が出ていたので、すごいなと思いましたね。役者としては負けてられないなと。

水野:おお、言うねぇ。

辻本:ケツを叩かれた気分です。

――市原さんはどんな方でしたか?

辻本:ドラマ版のリハのときから、脚本で読んで想像していたのとは全然違う演技をされるんです。役者として、もうポジションがある方なのに、体当たりでぶつかっていくチャレンジスピリットは本当に尊敬しました。カッコよかったです。

水野:僕は『ROOKIES』とか『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』が大好きなんです。そうした作品でずっと走ってきた方と共演することは本当に感慨深かったです。市原さんは役に集中される方なので、あまりプライベートな話とかはできなかったのですが、最後の体育館のシーンを撮り終わってから、「もうちょっと喋りたかったよな」と話しかけてくださったんです。「もっとゆっくり話したかったな。俺もやったことのない役で、結構大変だったんだよ」と話してくださって、すごく嬉しかったですね。甘利田先生ではない市原さんを、少し垣間見れました。


――今回の作品ではゴウくんが給食に一工夫加えてよりおいしく食べようとしますが、おふたりは自分流の食べ方といったものはありますか?

水野:僕にとってはプラスなんだけど、他の方から見るとそうでもないらしいのですが。僕、ご飯屋さんに行くと、ラー油とかコショウとか、牛丼屋さんなら紅ショウガとか、めちゃくちゃ入れるんです。だいたい全種類使います。

辻本:こいつ、絶対結婚できませんよ。毎回そうなんですよ。それも一口食べてからじゃなくて、「どうぞ」と運ばれてきたら次の瞬間には「どば~!」って入れてるんです。「おいおい、もうかよ!」っていう。

水野:すぐに入れちゃうんです。

辻本:紅ショウガとかも肉と1対1くらい乗せる。真っピンクじゃねえか!って。

水野:もうずっとやってますね。僕なりのアレンジです。

辻本:僕はニンニクが大好きで、とにかく何にでも入れます。この仕事をやってなかったら、毎日食べてますね。でも僕、メンバーいち臭いが残ると言われてるんです。

水野:口が臭いんですよ。

辻本:やめろよ! 俺がオブラートに包んで言ってるのに!

水野:メンバーいちなんです。

辻本:好感度が下がるだろ!

水野:同じものを食べても、次の日まで残るんですよね。

辻本:俺だけ臭いんです。でもニンニクが好きなんです。自炊するときは何にでも入れちゃいますね。特にカレーは絶対。ニンニクがなかったら、カレーはやめるか、そのためにスーパーに行きます。

――おふたりともなかなか強烈な一工夫ですね(苦笑)。最後に、今後の展望、野望をお聞かせください。

水野:僕は演技をやっていきたいです。ボイメンは今年10周年に入ります。色んなジャンルにメンバーが個々に勉強して精通していけばいくだけ、よりグループとしても魅力的になると思うんです。僕は演技を頑張りたいので、もっともっと勉強したいと思っています。

――具体的に挑戦したいことはありますか?

水野:たとえばアイドルとしてのイメージを裏切る役なんかもやりたいですね。ごりごりのベッドシーンとか。全然違うことをやることによって、今まで触れ合わなかった人たちにも知ってもらって、さらにボイメンを知ってもらえたら嬉しいです。

辻本:僕は顔がいまどきというよりは、昭和顔だとよく言われるんです。イケメンというよりは、ハンサム系、男前系。

水野:自分で言う?(笑)。

辻本:なので、今回みたいにちょっと舞台が昔のものや、時代劇とかもやりたいですね。自分の強みを生かして。あとは、スポーツが好きなので、実際にスポーツをやるようなドラマや映画にも出たいです。野球部だったので、一番やりたいのは野球ものです。丸刈りにして。

水野:野球少年ってこと?

――顧問ではなく?

水野:年齢的に、ねえ。

辻本:いや、大丈夫ですよ。先生じゃなくて、野球少年のほう。

水野:(笑)。まあ、『ROOKIES』とかも、みなさん年は上でしたけどね。

辻本:坊主にしたらだいたい学生になりますよ。だから今後の目標として、野球少年をやりたいです!


 「劇場版 おいしい給食 Final Battle」はユナイテッド・シネマ豊洲ほか全国で公開中。

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