ほしいもの生産量で日本一を誇る茨城県が、1月10日を「ほしいもの日」に制定しました。なぜ、この日が新しい記念日となったのでしょうか。ほしいもの一大消費地、東京で記念イベントがあると聞いて、足を運んでみました。(佐藤直子)
東京・恵比寿で開かれた「ほしいもの日」制定記念発表会では、さまざまな記念日を認定している一般社団法人・日本記念日協会から大井川和彦・茨城県知事に、真新しい「記念日登録証」が授与されました。
茨城県は、ほしいも作りがさかんで、全国の生産量の9割以上をしめています。その多くが太平洋に面したひたちなか市で作られており、東海村、那珂市でも生産されています。水はけが良い肥沃な土で育ったさつまいもが、ミネラルを含んだ潮風や冬季の長い晴天のもとで上質のほしいもになり、明治時代後半に茨城県に伝わり、農家が作り始めたと伝えられています。
「ほしいもの日」を1月10日にしたのは、三つの理由があるそうです。一つ目は、漢数字の「一」と「十」を重ねると「干しいも」の「干」という文字になること。二つ目は、10日の読みの「とおか」は、ほしいもをつくる工程の「糖化」につながることです。もう一つ、1月10日からの本格的な冬が最もおいしい時期になるという意味も込められています。
イベントには、タレントの谷まりあさんが登場しました。「茨城県ほしいもアンバサダー」に昨年就任した谷さんは、YouTubeでほしいもの爆買いの様子を配信し、海外ロケにも持っていくほどのほしいも好き。「飽きないのが魅力。無人島に一つ持って行けるものがあるとするなら、ほしいもを選びます」。テレビ番組「世界の果てまでイッテQ!」で共演するタレント出川哲朗さんにも触れ、「てっちゃんは今年で還暦。健康に気をつけてほしいので、どんどんほしいもを食べて元気にすごしてほしいです」とも語りました。
茨城の「ほしいも品評会」の審査員を務める「ほしいも愛好家」の小松亜子さんは、谷さんと食べ比べをしながら、その魅力を紹介しました。ほしいもとひとことで言っても、薄くスライスした「平干し」や、小さなサツマイモを丸ごと干す「丸干し」など、形や干し方の違いで味も変わるそうです。「農家によって水分量なども違うため、異なった食感を楽しめますよ」
東京・銀座にある茨城県のアンテナショップ「IBARAKI sense」では、ほしいもが旬となるこの時期、最大約80種類のほしいもが取り揃えられます。その中でも、甘みが強くねっとりとした食感が特徴の「べにはるか」、素朴な甘さで親しまれている「たまゆたか」、生産の難易度が高く希少品種とされる「いずみ」などが人気だそうです。
「IBARAKI sense」では、農家が指導するほしいも作り体験やほしいも詰め合わせセットなどが当たる「ほしいもガチャ」を企画するなど、ほしいものアピールに力を入れてきました。最近では、どこの農家推しかという声もあがっているという人気ぶりです。ジェラートやシェイク、マドレーヌなどにほしいもを使ったスイーツも誕生しています。ほしいもの日制定をきっかけに、さらにほしいもの魅力が高まりそうです。(佐藤直子)
茨城県アンテナショップ「IBARAKI sense」
[公式]IBARAKI sense (ibaraki-sense.com)
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